読書記録「昭和史」

「昭和史のシの字もしらない」編集者の為に、

手ほどき的なものを求められ語り下ろしたということで、

とても気楽に読み進めることができる。

気楽といっても1926年から1945までの昭和のことだから

内容的にはむしろ気が重くなっていくけれど。

時々当時の記録や日記を引用しているので、

同時代の空気みたいなものも感じられる。

単行本が出版されたのが2004年ということもあってか、

当時の小泉政権に物申したい姿勢が垣間見られる。

面白いのは、近代日本は四十年周期で国を作っては、

四十年かかって国を滅ぼす方向に動くという見方。

(日本の近代のスタートや一応の完成を何年とみるかは

意見が分かれるところだろうけど)

慶応元年(1865年)に開国へとかじを切ったのをスタートとし、

日露戦争に勝って世界に名をはせたの1905年を一応の完成とみて四十年。

それから敗戦の1945年までを滅びへの四十年と考えると感慨深い。

半藤さんは今を滅びへの四十年の過程とみる視点を持っている。

歴史が振り返られる時というのは、大抵危機感が生じた時だ。

 

個人的には司馬遼太郎ノモンハン事件について書かなかった件を

推察する「こぼればなし ノモンハン事件から学ぶもの」も興味深かった。

次は戦後篇を読むことにしよう。

昭和史 1926-1945 (平凡社ライブラリー)

昭和史 1926-1945 (平凡社ライブラリー)