おもひでぽろぽろの後遺症

一言でいえば疲れる映画。

高畑勲の映画は人を疲れさせる。

人間の心理というものをこれでもかと描き出してくる。

 

お蔭で夢に昔の事が出てくるわ体はだるいわで

今日一日後遺症のような感覚が残った。

 

小学校5年生の頃を思い出すことで

27歳の私は最終的に自分の中にある矛盾や葛藤に向き合うことになる。

ノスタルジックな映像を見ていたと思いきや

主人公の心理療法の過程につきあっていたと気付かされるかのごとき展開。

今でいうアラサーの悩める女性が自分の気持ちに向き合い

新たな現実に向き合っていく過程を描いた稀有な映画だ。

 

子供の時は素直に楽しめたけど、今になって観ると重たくて疲れる。

期待が裏切られ(熱海の温泉・パイナップル等)理不尽な思いをし(姉との諍い・父のビンタ等)夢はかなわず(淡い初恋・子役の話等)大人になって気が付けば27歳。

否が応でもやってくる初潮に象徴されるように、これからの私を考えざるを得ない状況に気付けば至る私(田舎のおばあちゃんからの結婚話)。抱えていた重荷(あべくん)と対決した私がトシオへの好意を認めるラストは、自らのコンプレックスやトラウマとの対決を援助してくれた心理療法家に恋心を抱くようなものだろう。事実、あべくんの話に関してはトシオがその解消に大きく貢献している。

 

とか、こんな風に分析家ぶった感想がわいてくるのが情けない。映画は素直に楽しみたいですね。

いや、実際映像も綺麗だし、いい映画ではあります。